外反母趾の要因

外反母趾は、足の親指の付け根が外側に向かって変形し、親指が他の指に重なるように曲がる状態です。

この症状の原因は、日常生活の中でさまざまな要因が絡み合って発生します。特に女性に多く見られるのは、先が細くて高いヒールの靴を履くことです。これらの靴は足の前方部分に圧力を集中させ、親指の関節に負担をかけます。

また、長時間の立ち仕事や歩行も、足に過度の負担を与え、外反母趾のリスクを高めます。遺伝的な要因も無視できず、家族に外反母趾の人がいる場合、そのリスクは高まります。

さらに、足のアーチが低いフラットフィートや、足の筋力が弱いことも外反母趾の原因となります。これらの要因が重なることで、足の構造が徐々に変形し、外反母趾が進行します。

外反母趾の特徴

外反母趾の特徴的な症状は、親指の付け根が外側に突出し、痛みを伴うことです。

初期段階では、靴を履いたときに足の親指の付け根に圧迫感や不快感を感じることが多いです。次第に、親指の関節が赤く腫れ、痛みが強くなります。

痛みは歩行時や長時間立っているときに特に強くなり、休息時にも痛みが続くことがあります。親指が他の指に重なるように曲がることで、靴の中で指が重なり、さらに痛みを引き起こします。

また、親指の付け根にタコやウオノメができることもあります。症状が進行すると、足の全体的なバランスが崩れ、歩行が不安定になることがあります。これにより、他の足や膝、腰にも負担がかかり、二次的な痛みや問題が生じることもあります。

外反母趾を放置すると

外反母趾を放置すると、症状が悪化し、日常生活における支障が増大します。初期段階では一時的な痛みや不快感で済むことが多いですが、治療を受けずに放置すると、親指の変形が進行し、痛みが慢性化します。

痛みが強くなると、歩行が困難になり、靴を履くことが苦痛になることがあります。さらに、親指の付け根の炎症が進行し、関節炎を引き起こすこともあります。これにより、関節が硬くなり、動きが制限されることがあります。

また、足のバランスが崩れることで、膝や腰、さらには背中にも負担がかかり、全身的な姿勢の崩れや痛みが発生する可能性があります。外反母趾の症状を感じた場合は、早期に適切な治療を受けることが重要であり、これにより症状の進行を防ぎ、生活の質を維持することができます。